先日3日間、全国から50名ほどの参加の皆さんとごいっしょさせて頂き、いろいろなテクニックやビデオ機器の状況などをお伝えしました。皆さん新しいものに意欲的に取り組まれているということで大変嬉しく思った次第です。
↑ビデオ研修を行った軽井沢プリンスホテル
最新機材や著名な先生からの指導があったのですから参加の方の満足度は高かったでしょう。事務局・幹事の方は本当にお疲れ様でした。
↑ビジュアル・シンセサイザーCG-8でリアルタイムにCG制作する講師小榑さん。DV-7での取り込み、加工、作品での使用方法までもやりました。
↑研修会場のもみのきホール
また、ホテルの施設、自然環境も最高でした。ただ惜しかったのは、参加が多くても(たとえば、100名、200名)対応可能な状況で、もっと多くの方に貴重なチャンスを体験して頂きたかったですね。交通の便利なはずの東京や大阪の方の参加が少なかったのは大変残念でした。各地の方々の方が最新の情報には敏感で熱心ということなのでしょうか。
なお今回のセミナーに関してはスタジオ・ラボ京都さんが撮影。編集されてDVD化されると思います。
一方で皆さんお一人お一人からお話を聞くと各地でいろいろな状況のあることも判りました。皆さんの周囲には正直、焦りやそして見栄などもあるようです。
「ある」「できる」ということと「実用」がごっちゃにされている部分もあるようです。HD納品が大変少ない状況では、相手が望まないのにHD編集して、配布のDVDへSD変換する必要はなにもなく、素材として必要なHDを取って、SD変換してSD編集しDVDを焼くのは実用というものです。
「できる」となると、誰でもとか簡単とか、いかにも最新技術を掌握してしまったように言う方もいますが、作品を見せて頂くとHDだけに画質は良いものの、つなぎも構成も、あきらかにSDの時の方が練られ、磨かれていたのに・・・と思う事も多い訳です。
きっと、SDほど練りやトライをすることなく「簡単」に編集されているか、けっして「簡単」には編集できていないのでは・・・と思ってしまいます。
それをSDのDVDに落とすなら・・・明らかに作品としてはSDの時より品質低下でしょう。
HDの実験的編集は、最先端を行く方がもすでに見せてくれている訳で
実用はと言うと、機材を選べば多くの方がノンストップやリアルタイム編集で作品を究極まで磨けるSDの世界とはまだ違うということなのかもしれません。
そんなことを感ずると、簡単に「PCならHD編集なんて誰でも簡単当たり前・・・」のような誤解を生むことを、映像を昨日今日始めた方へならともかく、作品作りを知っている方々に向けては、自分は慎重に、実情を実用のレベルで正直に話すべきだと思っています。
もちろん、最高の環境と技術を持つ方で、良い作品を作られる方はいますが、大半の大勢のレベルでいまさらHD難民(機材は買ったが実用編集はできず、苦しむうちに機材はどんどん古くなるも含み)を作っても仕方ないでしょう。
SD編集でさえ、実際は不自由な状態で隠れノンリニア難民という方もいる事実もあることを知っています。パソコンを買って、操作はどうにか覚えたはずでも、実験レベルを超えることなく実際は本当の作品作りレベルに行っている訳ではない実情が隠れている・・・パソコンに掛けた費用と時間、そしてご指導頂いた人間関係から、今更動きがとれなくなっている・・・
さらにAVCHDのフォーマットが出てきた混乱もあります。
(このあたりも変換できるからもうその時代が来たのような誤解も有り)
しっかり勉強し、十分な判断のもとに、いろいろチャレンジして頂くのも良いでしょう。目的は映像を使って作り何かを届けて行きたいのか、それとも最新のもの弄りをして行きたいのか・・・ということなのです。
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