エレキットでKT-88を比較 試聴結果
私の考え方ですが、真空管のシングルアンプは回路構成や定数にもよりますが、その真空管の特徴を良く出します。その条件から忠実度を追求するよりは、楽器のように固有の音を楽しむものと思っています。
気持ち良く聴けるのは・・・ということなので好みもあると思います。
逆にそのくらい、出力管を差し替えると音が違うのです。
試聴結果を簡単にご紹介しましょう。
まず現行のKT-88から
1.キット付属のエレハモ製
付属ながらしっかり出来た球です。
レンジは広くありませんが、そこそこ力もあって音のバランスも悪いものではありません。
2.Tri
ガラスもしっかりしており、形も独特の雰囲気があります。
みかけによらず、結構正統派の音で、馬力もあって、マイルド、奥行きもある。
TU-879やTU-883LEのユーザーの方には是非試すだけの価値はあると思います。
個人的に形がいまひとつ馴染めません。
3.ゴールド・ライオン
本来老舗のこのブランドも今は異国の生産品のようです。あまりに安いので買ってしまいました。
シンバルの切れの良さは気持ちが良いですが、少しクセもあります。音のバランスは悪くないと思います。
オリジナルを聴いてしまうと・・・というのはあります。
4.ゴールデン・ドラゴン クラシックタイプ
15年前にまだ入手できるブランドがあまりないころ、オリジナルの形に近く、ベースも金色の高級感があって買ったもの。
弾力があって、やや平坦な音はこの形状からは残念ですね。
特にビンテージの音を聴いてしまうと感じます。
次にビンテージから
5.ゴールド・ライオン
本当に偶然にオリジナルの新品を入手できたものです。
ひいき目もあるのでしょうが、大変綺麗な大好きな60年代が蘇る音ですが、
現代のソースではもの足りないところがあるかもしれません。
6.GEC
これもオリジナルなのですが中古です。
エージングがされているからかもしれませんが、とても素直な音で、最近のKT-88と比較しては少し面白みにはかけるかもしれません。しかしやはり正統派、これが伝統のKT-88の音なのでしょう。
番外になりますが
7.6550 タングゾル
有名なダルマ管。
KT-88とは全く違う音ですが、JAZZを聴くならとても良い。
シンバルの切れ、また繊細で大変細かい、ダイナミックさもあって、奥行きもある。
楽しめる音です。KT-88の音にあきらたらお勧めの球です。
けっしてアメリカンサウンドの大雑把ではない、今回の大きな発見でした。
印象、思い込みもありますが現行とビンテージではやはり違いがあるようです。
これは、聴くソースや考え方でまた評価は変わります。
メーカー、ブランドでこれだけいろいろ楽しめるということを知って頂ければ幸いです。
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