エレキット TU-8300 TU-LAB 発売記念出力管差し替え実験
ご報告したようにメーカーサイトでは20日発売予定となっていますが、入荷については販売店からはメール連絡ありました。
そんな訳でTU-883LE(TU-879R/S)改造でここまでできる出力管の差し替え実験シリーズを継続中、お待ちかねのKT族、LE族です。
KT族
有名なKT-88とKT-66はすでに聴き比べましたが、KTシリーズはほかにもあります。今回はキットメーカーで差し替えをうたっていない球ですがもともとKT-90より後はKT-88への差し替えも考えた球、ただし上のクラスと考えた方が良い一族です。
JJ KT-77
どうもEL-34/6CA7のようです。
音はマイルドで、あまり厚みはないが、分離感は高い。
球の概観の出来はあまりよくなく、好きにはなれません。
GD KT-90
スケール感も大きく、抜けも良い、ピアノの音はややキャンキャンしますが全体のバランスも良く、悪くありません。
GA KT-99
定位がしっかりして、うるさくない。低音には力があってなかなか乗りが良い。球の形には好き好きがあるでしょう。8045Gの復刻品の中身はこの球の3結だったという話もあります。
KT-100
中国製の球。低音のりんかく、弾力はしっかりしています。中音には独特の音色があります。シンバル、スネアの音に特徴がでて、好みの分かれるところでしょう。価格は高いものではなく、オークションで新品が入手できるのでKT-88のオリジナルを持たない方は、馬力派の右翼として持つ方法もあるでしょう。
KT-90以降のKT族の音は大変パワフルです。
なおKT-61,63などもありますが、ここではもっと高パワーな管とそれ以前の球を聴いてみました。今回のKT族で1つ残すなら個人的な好みからはKT-90です。
EL族
ここではEL-34以外でいってみましょう。
ムラード EL-37
ややこじんまりするけれど楽器の分離、はずみのある低音、奥行き感。ピアノ音は柔らかく好感が持てます。
EL-35
中音に音色が有り、スケール感はやや小さいですがシンバル音は綺麗で、すっきり分離は良いです。
EL-33
全体にレンジはあまり広くないですが、意外にめりはりもあって軽快。こんな音も悪くありません。
このような変わった球でTU-883LE(TU-879R/S)を差し替えた方も多くないと思いますが、差し替えを目的としたこのエレキットとしては本望でしょう。
なおEL-37はEL-34の類似管ですが、EL-33、EL-35はクラスは下の球ですのでキット改造により電圧、電流を下げて試聴しています。
今回の3種はそれぞれ音に個性があり選ぶのは難しいですが、改造がいらないということでEL-37というところでしょうか。
近代的な視点では形態と音ではKT-90でしょう。
なおEL-34は聴き比べを準備中です。手元にはムラード、テレフンケン?、タングゾル、トロナル、テスラがあります。昔は長いこと松下の6CA7を使っていましたが、当時もテレフンケンは高くて買えなかったということなんですね。
個々の球の解説はこちらを参考にしてください。
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