TU-8300 変わった出力管を鳴らす 3極管篇
300Bの聞けるTU-8300ですが、もっと変わった球を聞いてみましょう。
すでに、ウェスタンのWE-300BやNECの6CA10やLUXMANの8045Gの試聴は終わっています。
6GA4
おなじみの3極GT出力管。こちらはTU-879用に作ったソケットの流用です。
エレガントな3極管らしい音。シンバルも自然で細かい、スネアも響く。ベースもふっくらとなる。
ピアノもシンバルも細めで、スネアの音も細かい。
出力トランスU-808との相性が良いようです。
MT9ピンとGT8ピンUSオクタル変換ソケット。
TU-8300ではプレート電圧が300Vを超えるので、挿せるMT管には限られりので、
TU-880のように各種の球が挿せるわけではありません。
6RA8
3極MT管の定番。ピアノ、シンバルとも爽やかにすっきりした音が印象。低域はボリューム感はあまりない。
TU-880用に作ったアダプターを利用して6BQ5のソケットに変換してから。
6BX7
6GA4を生んだ、双三極管。変換ソケットをパラレル接続。
ひきしまった心地よい音。派手さはなく堅実なキャラクター。
6AH4GT
テレビの出力用GT3極管。変換ソケットを作って。
低音はふっくら、大型管ではないのに意外に力がある音。響きは小さいが、とても立ち上がり良く、切れが良い。
中高音にクセが感じれるが、とても楽しめる。
6GF7A
テレビ管、3極2ユニット構成のマグノーバル管で、第2ユニットが出力管に使える。
硬い乾いた音だが、低音はブーミーくらいに鳴る。これも楽しめる音。
6EW7
テレビ管、3極2ユニット構成太い球ながら、底の広いMT9ピン。硬めで、乾いた感じ。
ピアノは素直でアタック感も強い。大音量は厳しいがエレガントな音で、面白みがある。
RCA 843
送信管、傍熱タイプの3極管。UYソケットで、ヒーター電圧は2.5Vのため、変換ソケットを作りドロップ抵抗を抱かせている。
苦労したけれど、その価値は十分ありました。
低音のベースはふっくら、少し古風ながらも程よい響きがあって、音のバランスも良い。
分解能はあるほうではないが、ピアノ、ベースいずれも趣きがあって心地良い。
ここまで、このTU-8300の差し替え実験をされた方が他にあるかどうか分かりませんが。
損失は大きいと言われながらも3極管向きと言われるU-808に出力トランスを取り替えての成果かもしれません。、
雑誌などの記事のためか、テレビ用の出力管の多くは今では高価です。
今回の実験でお得と感じたの球は6AH4GTで、安くて楽しめるようです。
843は入手難しいと思いますが、アンプを造らず良い音を聴くことができたのは大きな収穫でした。
さて、TU-8300の試聴もあと少しになってきました。
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