エレキットTU-8300 評価総まとめ
TU-8300で差し替えした球は各種形式・メーカーを含め70種以上になります。全部がレポートできた訳ではありません。この過去ブログで全試聴・実験の85%くらいの掲載と思います。
まずこのTU-8300ですが、まさに自分のようにいろいろ真空管を聴いてみたい派にとってはとても良いベースになります。
もちろんもう1つ考え方があって、その球の個性に合わせてアンプを作ること。
それは王道です。しかしそのために自分はいくつも人生と大きな成功(お金だけでなく時間もね)がなければまず無理です。
まあ、世界のアスリートでさえ、窮屈な同じルールの上で個性を発揮する・・・ビーム管、5極管として差し替えできるTU-879S/RやTU-883LEはTU-8300は3極接続であり、プレート電圧も低いので出力管差し替えアンプとして相変わらず価値を持っていると思います。
差し替え注意点は定格やピン配置を調べることが第1歩ですが、アンプに過電流保護はあるにしても自分のようにB電圧とカソード電流くらいは常時監視した方が良いと思います。
しかし、気のせいか販売店の店先では使ったパネルメーターは品薄ぎみです。実験機ならメーカーオプションでメーター部品を用意して頂いても良いのでは。あと、トランスカバーも。
実験の前に行った改造の復習です。詳細は過去のブログをめくってみてください。
70本以上の試聴・改造詳細はホームページのトップの
「エレキットTU-8300改造&試聴」から一覧リンクを作りましたので
そこをご覧頂き、把握した上で好みのところにジャンプしてください。
1)球の差し替え頻繁なので、カバーは取った状態になります。トランス形状はあまりにひどい・・・ということで電源トランスカバーを製作装着。
2)バイアス電流調整も底からでは球が逆で、保持またヒーターに悪い球もあるので、トップからできるようにしました。
3)バイアスの電流範囲50~80mAを小型管を挿すために下限を35mA
4)B電圧とバイアス電流監視用パネルメーター装着
5)損失は大きめながら3極管、3結では定評のある出力トランスTANGO U-808に換装。
6)出力トランスのSG端子を利用して、3結⇔UL切り替えSWを増設
7)各種変換ソケットを製作
画像は作ったソケットの一部でこれにずいぶん時間とお金をかけてしまいました。
この中にはこのアンプがEL34を挿せるために1ピン接続してしまったために、それをはずすためのソケットもあります。
このソケットで、3極管や古今東西の名管、珍管を挿し、このアンプで聴くことができる訳です。
しかし、他のアンプでも流用できるものも多く、TU-879、TU-883 など3結でないビーム管、5極管本来の音を聴くためにも使えます。
アダプター製作には、かまぼこ板利用のこんなチェック治具で、効率良く配線チェックを行いました。
そして、すでに多く行われている・・・メーカーで用意したとも言えるので改造とも言えない内容ですが。
前段の12AT7のLED照明とボリウムつまみのLEDです。ネタはメーカーのブログに出てます。上記は真空管照明オレンジLED、音量つまみは黄色LEDです。
さて如何だったでしょうか。出力管について自分としてはあれが良かった、あれには驚いたという球がありますが、しぼられた優秀管は今後もう一度ゆっくり聴きながらあらためて紹介したいと思います。
真空管の音色は楽器に近く、演奏する音楽や聴き方などに向き不向きあるので、競技のようにタイムだけという1要素でははかれないものです。
万能アンプとしての発展は、バイアス電圧を可変にする方法ですが、それはそれで怖さもあります。自己バイアスにもよさもあって難しい部分です。どうしてもある範囲クラスの差し替えで良い球が決まっているとのは大前提ですね。
このTU-8300で使われている部品やトランスの改善、そしてヒーターが交流であるなど改良点はあると思います。またWEの球までさしてみましたが300Bアンプとしての優秀性の評価も出していません。手元にはTU-872もあるので今後の改造試聴比較で結論を出したいと思っています。
これまで試聴にお付き合い頂きました皆様ありがとうございました。
定価は88200円ながら調べてみるとネットではお得なものもあるようです。販売店で買っても運搬は大変ですし、梱包状態は大きいので通販の送料無料はお得でしょう。
アンプ組み立ての出来ない方に完成品を組んで販売しているところもあるようです
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