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2013年8月19日 (月)

実験アンプで著名管を聴く 夏休み試聴会報告(後編)

さてヨーロッパ管に引き続きまして・・・

350B

有名なWE300Bは3極管ですが、音の良い5l極・ビーム管の1つと言われるのがWE350Bです。実際に所持しているのはフィリップスブランドです。

R0035194

Vb=260V 70mA、Rk=180Ω、RL=5kΩ、UL接続で試聴

 バランスよく、ピアノは刺激なく自然に鳴る感じ、ドラムの音ではリムの胴のなる音などしっかりとらえている。いわゆる生ぽい感じ、うるおいがあって良いです。

R0035195

WE349

ラジオ管と思いますが、過去よりオーディーオにも出てくる、いわゆる音の良い球なのでしょう。

R0035201
Vb=240V、Ib=30mA、Rk=470Ω、RL=5KΩ 3結で試聴

自然な音で小型管ながらよく鳴るという感じです。ドラムの音なども抜けが良く、低域もしまっています。

R0035202_2


7591

1960年代、無線と実験の別冊で知りました。後年、6L6のピン接続変えをした球があります。試聴は当時のビンテージ管で、6L6とは音が違います。

R0035206

Vb=250V、Ib=50mA、Rk=150Ω、RL=5KΩ UL接続

シンバルは生ぽい、電圧感度が高く、スケールは大きくありませんがはぎれよく元気な音がします。

R0035205

試聴を忘れていたものがあります。

EL33

たぶん6F6クラスの球なのかもしれません。

Vb=240V、Ib=37mA、Rk=150Ω、RL=5KΩ UL接続R0035203_3

シンバルにつやがあって、ピアノは高域が立つ、こぶりながらまとまりはよく、全体に中高域にエネルギーが分布している感じです。

R0035204

ということで気になっていた一連の球を夏休みに実験アンプで試聴してみたご報告です。

3極管とはやはりビーム管、5極管音質的に違う傾向があります。管のインピーダンスから来るものでしょうが低域の出方と質、高調波特性でしょうが中高域、高域でのキャラクターの違い。3極管を聞いてしまうと、5極管・ビーム管はやはりULか3結で聞きたくなる、以上をまとめてみる、古今先輩たちのやってきたところをトレースすることになる感じがします。

もちろん、負帰還を使って、特性の良いアンプを狙えば、より差は小さくなり、HiFiにはなりますが、個々の管の持つ性格の中には消えてしまうところがあります。

よく、いったいどれが1番なのかという質問をうけますが、好き嫌いはありますが、それぞれに個性が有り、聞く音楽や状況に合わせ選んであげることができるのが、真空管にとっても、聴く側にとっても幸せなことのように思います。

今回実験アンプを作って、動作だけでなく、スクリーン電圧や電源電圧、動作電流など変え選べるようにしたことで、それぞれが持つ、音への影響の傾向を知ることができたことは大きな勉強になったと思います。

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