TU-8200 KT-88という真空管
廃刊になった電波技術の別冊です。1974年刊とあります。
このころから名パワーアンプの出力管としてだけでなく、自作記事に出てくるようになりました。当然マキントッシュなどのパワーアンプが顕在でしたので、市場にはしばらく保守用に供給されていたのでしょう。広告ではGECで1本3000円。現在はその10倍でも購入は難しいでしょうか。今回の試聴でも、シングルアンプでも、良い真空管だと思いました。
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廃刊になった電波技術の別冊です。1974年刊とあります。
このころから名パワーアンプの出力管としてだけでなく、自作記事に出てくるようになりました。当然マキントッシュなどのパワーアンプが顕在でしたので、市場にはしばらく保守用に供給されていたのでしょう。広告ではGECで1本3000円。現在はその10倍でも購入は難しいでしょうか。今回の試聴でも、シングルアンプでも、良い真空管だと思いました。
Ver.2の詳細をお知らせするということでたくさんお集まりいただきました。
まずは東京地区長の熊谷さんからごあいさつ。会員さんは66名になったそうです。
ここで作品上映がありまして、会員の皆さんがDV-7で作った作品を見せていただきました。
そして、Ver.2の新機能を詳しく、ご質問にお答えしました。
おかげさまでDV-7HDVer.2を発売、品薄になってますので消費税アップ前、お早目のご注文よろしくお願いします。
いよいよ本日はDV-7HD Ver.2発売!ということで本日のセミナーはVer.2の実演を行いました。
Ver.2で追加された機能を実際に見ていただき大変人気です。
購入ご検討の方、Ver.2へバージョンアップの方にご参加いただきました。
明日はDV-7研究会の例会です。
午後半休通院でした。昼食は以前から気になっていたイタリアン食材のお店で買ってみました。生ハムが塩辛い・・の心配もありましたが大丈夫でした。
ドライトマトも入り意外にボリュームがありました。480円。
過去からの著名管がありがたいのは現在でも入手ができることにあります。一方でオリジナル管との音質差、性能差があるのかという疑問も残ります。これは聴くなり測定するなりするしかありません。現代管にもいつくかの銘柄、同じ品番でも種類があったりすので、いったいどれが良いのか・・・ということも出てくると思います。
<KT-88いろいろ>
その中でもKT-88は人気で、米国系の類似管6550まで入れれば品種は多くなります。
TU-8200の差し替え管の中ではこのKT-88は最有力管であると思います。最初に組み合わせになっている6L6GCに比べると電気的にも格上の管です。
そして新旧で音質差はあるかですが、やはりあるというのが実感なのです。また現行管でも銘柄で構造性能も違うものがあり、音質差も感じられます。
試聴の傾向は歪のスペクトルに現れています。
<KT-88GL5結>
5極管接続では5~9次高調波がたくさん出ています。
<KT-88GL UL接続>
高調波の歪が減っています。
<KT-88GL 3結>
奇数次の高調波がさらに減っています。
実測出力は3結で5W、ULで8W、5結で約10Wでした。
1W出力時の入力感度は3結で-14dBV、UL接続で-26dBV、5結で-30dBVで
歪率は3結0.9%、UL0.8%、5接で0.5%でした。
周波数特性は3結で50kHz(-3dB)、UL接続で40K(-3dB)、5接で35KHz(-3dB)
でした。DFは約10でした。
ビンテージのKT-88(GL)です。
3結はTU-8300で聴いた聴きなれた音で、ULよりおとなしい音がします。ジャズではシンバルの響きに違いが出ます。5結にすると高音にささくれた感じが出てきますが一番自由奔放な音になります。共通して6L6GCと大きく違う のはスケール感でしょう。安心した中低域、馬力が違います。スピーカー三種ではそれぞれで良さが出たと思います。UL接続で、フルレンジでは金管に良いものがありました。高域の繊細さに欠けるところもありました。
ジャズファンには好ましいバランスと思います。6L6GCとはギターのツヤが違いますが好みもあると思います。
現在、一般に入手できるKT-88は著名アンプの保守用になっているものもあるようです。
このあたりとの比較も面白いと思います。
管形も微妙に違います。左2本がビンテージオリジナル(英国製)。その右隣がGLジェネリック(ロシア製)、右は90年代ロゴが類似で楽しいゴールデンドラゴン(クラシック)。
近年入手できるKT-88、左からエレハモ、
KT-88ながらダルマ型で6550似。
6550はKT-88と互換のあった米国系の球。
タングゾルの6550 (ロシア製)、 ビンテージの6550オリジナル。
このあたりも継続試聴比較したいところです。
60年代オーディオを始めたころ、KT-88の存在は知っていましたが、それは海外高級アンプの出力管であって自分が作るアンプの出力管なんて考えたこともありませんでした。KT-88はマッキントッシュのMC275など使われていたことで羨望の球でありましたが70年代半ば、自作アンプの中にも登場したのは、球が輸入され部品店にも、専門誌にも見かけるようになりはじめたことがあったと思います。実はそのころラックスのMB88のようなアンプもありましたが、まさに業務用であった訳です。TU-8200の6L6GCよりは上のクラスのスペックながら、組み立て説明書に差し替え球として出ており、テクニカルデータの消費電力の項に記載されています。TU-8200の前身である定番TU-879の派生モデルTU-883はKT-88を出力管として人気でしたし、3モデル前のTU-8300はKT-88と300Bが差し替えられアンプでしたので、今回の差し替え管では一番人気なのではないでしょうか。
KT-88のビンテージ管としてはGECとゴールドライオン(GL)がありますが、今回はGLです。
付属の6L6GCと同ピン接続で、規格上ながら差し替えができています。
試聴は、CDとアナログ盤を使いました。
アナログ盤はダイレクトカッティング、CDよりfレンジは広いです。
カートリッジはシュアーV-15とテクニクスの205CⅡです。
スピーカーは3wayはJBL4312M、2wayはFostexのM100HR+FT-200HDネットワークはメーカー推奨値、フルレンジはFF125WK、いずれも現在入手が可能なものです。
ソースはジャズ、フュージョンから、女性ボーカル、クラシックまでいろいろと。
組み立て説明書を読むと・・・スイッチを付ければ動作中の切り替えもできてしまう訳で、トランスや出力管を痛めます・・・ということ絶対スイッチ切り替え改造はしていけない・・・これがこのキットに切り替えスイッチがつかずテストピンの差し替えとなった理由でしょう。ブログご覧の方々は改造せず、ピン差し替えでお願いします。切り替えスイッチについては、自分はキットでTU-8300や自作の万能アンプで過去よりやっています。TU-8300では最も多い質問でしたし、部品セット・マニュアルも少数でしたがおわけしました。
さてTU-8200の禁断の切り替えスイッチです。
トップパネルに角穴を開け
スイッチは基板とりはずしにも対応できるようにホルダーを作り
基板に挟みこむ構造、基板に穴を開けずに取りつけでいます。
通電中は絶対きりかえてはいけません。電源スイッチを切ってから切り替えます。
上に乗っているのが計測ユニット。左がプレート電圧、右がカソード電流を表示しています。電圧電流を監視することで出力管を差し替えた時のオートバイアス回路が働いてうまく動作しているかが判断できます。このユニットについてはお問い合わせがありましたので、製作部品セットと製作マニュアルを おわけしようと思います。限定数としますので必要な方はブログに書き込み、もしくはメールください。2月末で締め切り、3月はじめには配布という段取りで入手先はリンクを掲載するようにします。
なおメーカーで禁じられている切り替えスイッチについての部品斡旋は行いません。
これでいよいよ待望の出力管差し替え試聴・測定となります。
なにぶん多種なのでご希望の球などあればかきこみください。
説明書では硬く禁じられています。電源を落として切り替えるということで、ショートピンではカバーを開けなければ変えられません。通電中は切り替えないということでスイッチを設けました。
実装をどうするか・・・考えている時間の方が長かったです。
カバーをかけて、5極、UL。3結切り替えができます。
スピーカーユニットの選定やスピーカーボックスのダクトチューニング、アンプとの相性などを検討するためです。TU-8200の出力管差し替えをこれからおこなって行きますが出力管が変われば出力インピーダンスが変わりスピーカーとの相性が出てきます。当初既製スピーカーJBL4312Mを標準していたのも素性が解っているものが尺度となるからと考えたからですがアンプに対してチューニング・選択ができるのが自作スピーカーでもあります。
購入はケース、コネクター、抵抗で後は手持ちを使い材料費は2500円ほど。
こちらが設計資料。
測定操作手順=取り説も書いてあります。
1時間の工作でできた姿はこんなもの。さっそく昨晩作った冶具アンプを接続します。
2メーター方式で設定・測定するので早いです。定数を選んでありますのでほぼインピーダンスが直読できます。
測定結果です。
2wayで先日作ったスピーカーシステムで吸音材がわりに使った素材が良かったのでそれを使いチューニングし直してみました。(画像左)
ダクトの共振周波数を調整してちょうどよいところに来たようです。
測定がすべてではありませんが、明らかにたくさんの可能性から試行錯誤を短時間に結論に導いてくれます。
TU-8200で自動バイアス回路による同ピン管差替えと、動作選択ピンの組わせで楽しいトライができるようになっています。
自分はTU-879(883)で5極管ビーム管の差替え(同ピンだけでなく異ピンも)、
TU-8300ではトランスを換装してタンゴのSG端子付きでUL/3結の出力感差替え(同ピン異ピンだけでなく3極管も)を行っています。そのためにP電圧、K電流確認と自己バイアスでのカソード抵抗切り替えを行いましたが、
TU-8200でそれらができてしまうとなれば素晴らしいことです。
自分は各種エレキットの真空管アンプをベースに所有する真空管の音色を聴いてきました。アドバンス製のキットを改造後、目的を達するために「実験アンプ」と称するユニバーサルアンプを設計製作しています。
市販のキットとしては広範囲な対応もありますが安全性という問題もあり、また使用者の知識レベルの問題もあるので、バイアスの自動調整化という方向に進んだのだと思います。
小生の実験アンプではあくまで自己バイアスとして、バイアス抵抗(カソード抵抗)を切り替え式にしています。
すでにTU-8200で出力管の差替えを始めた方もいると思いますが
小生はその際の動作や性能特性、そして音質比較もできるだけ多くの角度から見て、このアンプや球の可能性を追求したいと思います。
フェースブックでは紹介しましたが
昨年DV-7HDを使って、NHKスペシャルの番組を作られ放送された相田洋先生のインタビューが動画掲載されました。
測定補助などに使えるアンプを作りました。アンプ部は秋月製で700円。ケースが200円で、あとはすべて手持ち部品。ということで合計1000円以内でした。
ケースはプラ製なのでアルミの粘着シートを貼りシールドしています。
もう20年、映像編集では製品ご愛用、そしてご支援いただいている方の製品サポートで訪問勉強会をしました。
製品セミナーでは過去何度も訪問している神戸ですが、7年ぶりでしょうか
お使いの製品の点検をし、新製品をご案内ご紹介いたしました。
駅前第2ビルで行われました。
今月発売のDV-7HD Ver.2の詳細解説で多くの会員の方に
集まっていただきました。
昨日に続いての解説ですがさらに細かいところまで
バージョンアップ内容で納得いただけたようです。
今月発売のVer.2の詳細をお知らせする2月のセミナー。
バージョンアップ、ご検討の方来訪で盛り上がりました。
今回は最終版で実際にデモ。
効果増強、対応フォーマットも増えて人気です。
特にSMFをサポートした点は編集機としてははじめてのことと思いますが編集ソフトでは20年前、ローランド初である映像製品「ビデオくん」でのMIDI対応があったと思います。
DV-7HDのVer.2最新情報はこちらから
TU-8200の回路については回路図をもとに解説したいと思っていますが、測定ユニットを製作して球を差し替えてみると、この回路がうまく動作していることが改めて解ります。
1月末発売になって、多くの方がそろそろ完成したころで、マニュアルにある出力管の差し替えやカップリングコンデンサを取り換え楽しんでいるのではないでしょうか。
今回差し替えの球種がTU-879より増えている理由としては自動バイアス回路の動作と自己バイアスを使わず(半自己バイアス)電源電圧を250Vくらいまで下げていることにもよると思います。
差し替えの音質もすでにブログなどで見かけるようになってきましたが、意外に音質差が大きくないという方もいるかもしれません。ヒントとしては試しに現行の球ではなく、オリジナルの球で比べること、低音に関しては使われるスピーカーで差がことなることなどでしょうか
ということ試聴計画中です。
特に真空管アンプではスピーカーとの相性が重要。長年のオーディオで工房ではビンテージものが多いのですが、スピーカー自作では現行製品でと先週フォステクスで2ウェイを組みまして思いのほか良い結果を得ました。しかしドーム型スピーカーの音質が気になり、やはりホーン型の中高音のシステムの音も聴きたくなりました。
ボックスはオークションで入手した穴なしにハンドツールで穴開け。まずウーハー穴から自由なレイアウトができること、箱はハンドメイドではなく加重接着されたものなので丈夫で加工もしやすくお安い。
ユニットはFW168N、300HT、FT96H。300HTは上下のフロントのつばをカットしています。
実はこの段階の前、取りつけ前に鳴らして音質のOKを確認 してからスコーカーとツィターの穴開けをしました。
こちらがネットワーク。スピーカーボックスの背面についてます。またスピーカーはマルチ対応で各直接端子を出してます。カットオフは3KHzと8KHzにしています。
今回はフィルムコンデンサーは所有のものを使いました。
ホーン型らしいサウンドが出ます。6L6のシングルアンプでジャズの小編成を聴くには音も外観もぴったりの感じです。
3kHzカットオフには立派なホーンなのでもう少しレンジを下げて試聴してみたいところです。
こちらがセレクター。先週作ったものと合わせ、アンプ7台とスピーカー3台が組み合わせて試聴できます。
スピーカーのチューニングをしながらも出力管差し替えができるようになりましたのでいろいろやってみたいと思います。とりあえず350Bで試聴しました。
大雪で昼食は、いつものランチにスペシャルの一品がつきました。
はまぐりです。
レンズ豆の前菜。
他はいつもののランチメニューでした。
ということで増設ユニットの内部回路の配線も終わり試用です。
6L6GCの場合です。
出力管をタングゾルの6550(ダルマ)にしてみました。
カソード電流が増えています。
これがユニットです。LRの切り替えスイッチ付で左がプレート電圧。右がカソード電流です。
GECのKT66です。
ビンテージの350B、WE相当品です。
動作は問題ないようです。
これで安心して差し替えができます。
バイアス電流と電源電圧を表示したい、出力管差し替えでは知りたいデータです。これまでのキットではすべてそうしてきましたが、今回TU-8100の時と同じに外部ユニットにすることにします。
ケースを除き、すべての部品をパーツボックスから調達できました。
現物合わせの工作ですのでケース加工が設計のようなもので試行錯誤
こんな外形で、あとは内部回路配線ですが14日の作業はここまで。
天気予報にあったので、心も靴も準備しての出勤でしたが、昼を過ぎ職場の秋葉原でも雪。会社で仕事があって5時になると中央線快速が運転見合わせ。仕事の見通しも立ったので30分早く会社を出て、中央総武線はあきらめ、都営新宿線→半蔵門線→渋谷。地下鉄だからは見事にはずれどちらも10分遅れ、そして井の頭線で吉祥寺へすでに急行は運転中止で電車は満員でのろのろ運転。2時間かかって(いつもの倍)無事到着。吉祥寺の町はまさに雪国のようになっていました。
会社は出るときはは少し早いかと思いましたが、けっしてそんなことはなかったですね。同僚の皆さんは無事帰宅できたでしょうか。
いろいろありますが、背面に端子を付けることにしました。
鉄シャーシなので結構硬い。
DINの7ピンです
岩手から帰ったのが22時30分ころでしたが、そこから作ろうと思いはじめて2時間でこんなんできました。
これも工房の成果ですね
これで、3種のスピーカーの切り替えができます。
12月の講習会に引き続き江刺生涯教育センターにて、岩手県のユーザー様、検討の方にお集まりいただき開催しました。
さすがに雪深いです。
募集のちらしも作っていただきました。
午前中は2月末発売・バージョンアップするDV-7HDの詳細・実演。
たくさんご質問をいただき昼食に
お昼の時間も相田先生のインタビュー・ビデオ、大阪堀さんの国際コンテストの入賞作品「ひまわり」を鑑賞。
午後から基本ひながた編集を追いながら、皆さんの熱心な質問をお受けしました。
FE127を使ったスピーカーは本命ではなく、2wayとの比較のものです。10cm用の箱も頼んでおきましたが、こちらは穴なしでオーダーしました。
夕方、ジグソーを使って穴あけをはじめました。こちらは円ダクトではありません。
ユニットを取りつけてこんな感じです。
フォステクスのM-100HR-WとFT200Dの組み合わせです。
こちらが背面で、両ユニットの入力端子を別に出して、これも自作したネットワークを外付けにしてます。定数はフォステクスの作例を参考にしました。
こうしておけば定数がいじりやすいだけでなく、マルチアンプ方式への移行もできます。
TU-8200で試聴しましたが思った以上音が出ます。このウーハーには見た目から先入観があり、またシングルの真空管アンプで十分駆動できるか・・・という心配をしていました。
TU-8200の出力管差し替えは今後のステップなのですが、がまんできなくなり・・・
ゴールド・ライオンのKT-88(ビンテージもの)で聴きたくなり・・・
6L6GCとは明らかにクラスの違う、馬力のある音です。UL接続で。これからが楽しみになってきました。
工房整備で大変効率良い可能性追求もできるようになりました。
真空管アンプは組み合わせるスピーカーも大切だと思います。動作や出力管はスピーカーの良さを引き出す選択組み合わせが重要、それも大きな楽しみだと思います。
そんなわけで出力管の差し替えをはじめてしまいました。TU-8200の自動バイアスの範囲の実力がまだわかりませんが、工房では挿せる球は50種以上あるように思います。
TU-8200の試聴はJBLの4312Mを使いましたが、アンプの評価はスピーカーによっても変わってきます。
ヤフオクで落札したユニット、これまた別に落札したボックスが到着しました。大雪のためちょっと遅れましたが。
端子は別に入手、穴開けして取りつけます。
吸音材を入れて完成です。
フォステクスFEシリーズ、FE127です。
TU-8200に接続して試聴します。パンチの利いた、定位のしっかりしたサウンドが楽しめます。TU-8200は3結で聴いても華やかさかがあるのは、スピーカーユニットのきらびやかな中高域のためでしょうか。
小編成のジャズではTU-8200のUL接続の組み合わせは好感が持てます。JBLの4312Mとはまた違った結果が出てきます。
製作の注意点は説明書に書かれているとおりです。
基板の組み立てでは部品、方向。そして確実な半田付です。
基板が完成した段階で目でのチェックは、回路知識のない方は十分すぎるくらいやった方が良いでしょう。知識のある方は出た現象から原因を追い、対応ができると思います。
火入れ、改造は主に基板の裏面を見ることになるので
今後改造を考えると、表面マウント図を透視した図を作成すると便利と思いました。
基板は2層のため裏面からは表面のパターンや部品が解らないのです。特にに部品が解らないと回路上のポイントが解りません。説明書には単なるパターンと単なる部品図が別々にあります。
上記のように説明書のパターン図を透過し部品図を左右反転して合成しました。
これなら十分な把握ができると思います。改造修理には便利でしょう。
魚旨という名前です。でんぷんも添加物も入っていないというもので
普通のかまぼこのような弾力ではありません。味はたしかにシンプルな感じがします。
出雲産とあります。
食べ方はいろいろでしょう。シンプルにそのままでも。
角切りにして朝の卵のスフレにミニトマトと入れて食べました。
アンプ作りを始めた1960年代、まだ少年の「自作」であった訳ですが、入門者は決まってシングルアンプ、しかし当時のシングル用のトランスにはSG端子がありました。トランジスタアンプに移行する時期であり、スピーカーも効率からf特の時代であり、出力は少しでもほしいというだけに出力の減ってしまう3結よりはULは好まれたと思います。そんなころから3結・UL・5極の音質差を経験して、3結や過去のエレキットのアンプではSG端子付きのトランスに換装していました。言葉以外でその差を説明する方法と思い工房を整備しました。
整理したらUA-100が出てきましたので、余っているノートPCにドライバーを入れました。サウンド・イットにはスぺアナ機能があります。
歪率計の解析出力をアナライズします。
上から5極(実際はビーム管)、3結、UL接続の1kHzサイン波入力の歪 成分、1W出力時です。
5極動作は奇数次の主体で2次は3次以下の量です。4次以上の偶数次はほとんどありません。3結では2次が大きく 高次へと綺麗に減っています。ULでは3次以上の成分が急激に減っています。3結でももっと出力の小さいところで計測すれば高次成分はもっと少ないと思います。
一見測定からは3結が歪が多く意外と思いますが成分分布が自然でそれが3結独特のマイルドな音を作るように思います。6L6のUL接続は5極に比べ出力の減り方はわずかですが、歪成分の変化は大きく変わっていて、これがやはり音質差なのだと思います。
高調波の音質に果たす役割はTU-8200の組み立て説明書18頁に「真空管の魅力」として説明されています。
最近はトップカバーがはずれた状態が普通になってきましたが、それでも動作選択のジャンパー差し替えはやりやすいものではありません。
今回のTU-8200で導入された動作モード(5極・UL・3極接続)切り替えは、エレキットにはいままでなかったところです。
過去改造実現するには出力トランスにはSG端子付きのものに換装することが必要でした。SG端子の付くトランスは上級のものでもあります。基板のジャンパー線の差し替えで切り替えことができます。
この3種の音質や動作については説明書にあるとおりで、自分もTU-8300の改造や、最近のユニバーサルアンプでUL接続では良い結果を得ていました。
今回付属の6L6GCで、キットのまま改造を行わず試聴を行いました。
3極管接続はつぶのそろった刺激の少ないなめらかなピアノ音、ボーカルが楽しめる反面、出力および感度が下がり、エネルギッシュな感じや躍動感、面白味が下がる感じがします。一方5極管接続は、中高域がやや刺激的で、中低域に力が足りない感じがしました。UL接続はそれぞれの良いところ取った感じの音で、音楽を楽しませてくれます。
実際に各動作で測定をすると、それぞれの動作の特長がうかがえるデータとなりました。
特にダンピングファクターの変化も測定に現れ、試聴でのスピーカーの低域の音質傾向に一致するところです。
5極接続(100、1K、10K)
3極接続 (100、1K、10K)
TU-8200は動作形式が出力管の接続で(5極、UL、3結)選べる上に差し替え可能な球もあるので、改造までしなくても楽しめる内容はたくさんあります。それらについてはこれから日々やって行きたいと思っています。
TU-8200の改造で説明書にヒントとしてあり、基板に仕掛けがあるのが、カップリングコンデンサです。またカソードのバイパスコンデンサの交換も書かれています。しかしコンデンサが音質にはたす部分は電気的な働きとの関連もありますが、もともと良質であれば交換しても音質差はわずかで、ほとんど変化のない場合もあります。真空管のような能動素子で、非直線性の高い部品とは違います。端子や線材も同様で何が支配的であるかがあります。粗悪・不良は別ですが、かける部分にはある程度目安はあるものです。しかし趣味から言えばわずかであっても高額をかけるところにこだわり満足感があるのかもしれません。
さてTU-8200の前モデルがTU-879があり、これは出力管銘柄でSやRなどが後に付きます。こうしたモデルとの音質差など聴き検証するのも面白いと思います。
右TU-883改造。内容的にはTU-879R相当の状態。出力管は同じ6L6GC。
こうした活用楽しみ方としては横に広がるものだけではないと思います。
1960年代のオーディオの楽しみ方としては、個体を追及というよりは
個々の強弱点を他のコンポーネントをどう組み合わせ成功させるか・・・という楽しみが多くありました。その点今はソースがデジタルだけさびしいのですが・・・
評論家たちがこうした組み合わせをいろいろ提案したものです。上記の例ではスピーカーがユニットですがハンドクラフトはオーディオ追及の常識でもあったと思います。
こちらはあの長岡鉄男氏が考えたシステム。(いずれも1969年雑誌から)
こうしたことを考えると
TU-8200の評価でいえば、組み合わせのスピーカーを検討してその良さを出して行くことも楽しみの1つと言えると思います。
測定環境も整備できました。工房用の測定シートも作成しました。
この項目を測定、記入して行くとまとまるようになっています。
測定中の様子です。周波数特性、入出力、歪率などを測定しますが、ミリボルトメーターとオシロスコープを外付けしていますので、常時入力レベルと波形を監視でき、また左右の切り替えはダミーロードボックスででき測定の効率化できます。
こちらが測定結果です。メーカーの発表値と比べると面白いです。
周波数特性、定格入出力、残留ノイズが説明書に掲載されています。
周波数特性は一致、出力は歪をどこまで許すかですが実用は6L6GCのUL接続で8Wは少し欲張りな値です。測定では6.5W程度。でもdB的にはそんなに大きな差ではありません。残留ノイズは測定条件もあると思いますが発表値ほど小さくはなかったです。
さて、歪率は発表ありません。実際に測定するとソフトディストーションで、周波数でもほぼ同様で真空管アンプとしては好ましいところと思います。
波形応答もシングルアンプとしては素直でがんばっていると思います。
左から100Hz,1kHz,10KHz上:入力、下:出力
工房入口の階段は本日3回雪かきをしましたので10cm×3=30cm以上降ったことになります。
その中、歯科チェックを黒田クリスタル歯科へ。昼食は近場でということで、ガード下の千年葡萄屋へ。さすがに本日はすいてます。一生懸命営業中は・・・・
スープが特別につきました。
とりのお料理は中にクスクスが入っている新メニューでした。
組んで不幸にも動作しない場合はどうしてもチェックをして動作させなければいけませんが幸運にも音が出ても、かんたんなチェックはすべきだと思います。
TU-8200は幸いにもトップカバーをはずすと、メイン基板が表面に出るので、かんたんなチェックなら可能です。その際使うのはアナログテスターではなく、DMM(デジタルマルチメーター)になります。真空管回路は一般に高インピーダンスですので。
TU-8200の説明書には回路と特定のポイントの電圧が表記されています。音が出ていて使える状態であれば、この全部のポイントをチェックする必要はありません。また回路図のポイントを基板上に見つけるには苦労しそうですが実は調べるべきポイントは解りやすいところにあります。
6L6GCのソケットPINの3番(プレート、説明書の22、21ポイント)が245-275V、6L6GCのPINの5番(グリッド、説明書の13,14ポイントにほぼ相当)がー12~ー24V、6L6GCのPINの8番(カソード、説明書の17、18ポイント)が0.4~0.6V。そして各左右に大きな差がないことをチェックします。
通電しながらですから、感電・ショートなどには十分注意しましょう。
聴いてチェックでは説明書どおりですが、微細な部分を追加すると音に歪がないか、左右で音量レベル差や音質、ノイズの量・質に差がないかなどです。
TU-8200が来て、一気に組み立て、試聴に入ってきましたが整備も進んでいます。
測定ブースです。
データからは人間の健康と同じでいろいろなことが解ります。
一昨日作ったダミーロードボックスの試用です。
データもとってみました。
歪率なども測れます。最大出力は7Wと少し、UL接続です。
周波数特性は思ったより良かった・・・
すでに、ご質問も頂いていますが、お題としていただきました。
説明書にも内容は若干ふれられていますのでそちらも参考にすると良いと思いますが
前のモデルになるTU-879も同じコンセプトを持っています。
こちらはCQ出版のムックから。
原理としては、1)同じピン配置をもち、同様の動作目的を持っている真空管 2)動作特性が類似している 3)アンプに対する定格をもち、アンプにも十分な容量がある
という条件になります。
真空管はいくつも用途があって、その目的作られたものの中には類似や兄弟関係にある球もあって、ピン接続が同じものがあります。
その中でヒーター電圧が同じで、アンプが共供給できるだけの容量であり、同様にB電源電圧供給の耐圧、動作容量も十分であって、またアンプ側でも供給でき、真空管として耐えられるかどうかアンプは逆にへたらないか・・という条件がまずあります。
ここまで来るとある程度の定番とおなじみというという置き換えが出てきますが、どこまで広がるかはアンプの回路としての対応力があります。これまでの多くは自己バイアスをとるものでこの回路の対応力で動作させるというものでしたが、エレキットの最近のもでは、完全の自己バイアスではなく、固定との中間的なもの、補正するものなどもあります。
ただこれも調整や定数を変更すれば別ですが範囲というものがあり、アンプの保護回路が働いてしまうほど電流が流れてしまえば動作させることはできないことになります。
説明書にある品種で実験されれば問題ないと思います。さまざまな音や形態を楽しめるのはこの種のアンプの楽しみです。アンプはある品種だけが挿せ、それも調整を要するというのが本来最良の動作音質を追及できる・・・という考え方もあるのでどんなアンプでも差し替えができる・・・という訳ではないの注意が必要です。
TU-8200の出力管6L6GCを差替える
真空管オーディオをやってきた方には6L6はおなじみの球でしょう。
1960年代前半小学生で、電気いじりをかじり出し中学生でアンプを作り出した小生にとってはまた独特のものがあります。
すでに僕らころは真空管も後期の時代なのでしょう。ただアンプはまだ真空管全盛で、でも入門、初心者はすでにMT管の時代でした。
その中で6L6はGT管であり、出力からも中堅どころ、もう改良が進んでGCのクラスになっていました。
真空管アンプとしても技術は熟成しており、マニアも3極管への信望は厚く、傍熱GT管の6GA4、ビーム管内部3極接続の6CA10/50CA10、同MT管の6R-A8と言ったところがオーディオ用とされていました。
こうした球は生産中止後の供給もなく(50CA10は1990年代前後はあった)ビンテージ管としての残るところです、
その中で当時では市場で手に入ることは珍しかったKT-88などが今はポピュラーになっています。
6L6は中堅どころとして使い易かったこともあってギターアンプなどでつかわれ、その保守用として残ったことも今日につながったと思います。TU-8200の魅力は6L6以外の球も挿せることでしょう。挿せそうな球を整理してみました。
KT-88、6550系
KT-66、350B
EL34、6CA7
KT90,KT99,KT100,KT-120
12月に引き続き、中軽井沢のくつかけホールで開催しました。
今回は松本から製品をご覧になるために方もおられたい、すでにDV-7HDを持っておられる方でVer.2について知りたいで来る方もおられました。製品や編集のアウトラインに引き続き、ご質問についてたっぷり対応させていただきました。
セミナー準備が終わって、中軽井沢駅前でラーメンをいただきましたが昔懐かしい味でした。
セミナーが終わって、軽井沢に移動して茜屋珈琲店 駅前店 でカレーをいただきました。
これもTU-8200関係なのですが・・・
名古屋から帰って、22時から工房で工作をはじめました。これが材料。
ケース加工は20分で終わりました。
部品の取りつけです。 感じがでてきました。
配線を済ませて
配線&チェックです。
2時間で完成!平日こんな工作ができてしまうのも工房ができたからです。
組み立てたTU-8200を聴きながらの工作でした。できたのは計測用のダミーロードボックスです。
セミナー打ち合わせを終え、昼食は研究会の幹部の皆さんの昼食サンドイッチ会食。名古屋栄のサブウェイです。今回さらにパンの種類が増えたということで「NEW」のパン。シコシコして美味しい。
アボガドエビで野菜増量です。
名古屋セミナーも無事終了。名古屋駅へ移動、お腹ががすいて駅弁。
これははじめて「名古屋美人」という名前、名古屋のお弁当おしては結構が品が良くさっぱりしてます。
名古屋栄のダイテックサカエで2月のセミナーの開催です。
東京とちがい名古屋は良いお天気。
DV-7HDVer.2ついに登場ということで御集りの方々の熱気を感ずる名古屋のセミナーです。冒頭に研究会支部長の杉山さんから制作される作品集のサンプルの紹介がありました。セミナー参加の方でビデオ作品集をつくるというのもDV-7の輪の広がりです。
発売リリースの近づいたDV-7HD Ver.2 追加された機能を実演します、とため息が漏れたり、Ver.2は絶対買い!の歓声があがったりで大変盛り上がった名古屋セミナーでした。
本日は東京も戻り明日は軽井沢でセミナーです。
これまでのエレキットのアンプではTU-882Rのような専用ヘッドホンアンプはありましたが、パワーアンプにはヘッドホン端子はついていませんでした。真空管アンプ隆盛の1960年代半ばでもヘッドホン端子がパワーアンプに着くケースは珍らしかかったと思います。
今回のついた端子を試してみました。ヘッドホンはまずオーソドックスなソニーのCD-900。
これが思った以上にいいですね。出力管6L6のキャラクターと合うのか、ツヤがあって好ましく低音も十分に出る感じがします。
あまり背面を出すことは少ないので、TU-8200の背面の様子です。入力は2系統あり、スピーカー端子の間のスイッチはスピーカーのインピーダンスの切り替え用です。
工房にあるほかのヘッドホンも試してみました。
ゼンハイザーでは6L6のクリアーな中広域が冴えて魅力的なサウンドが楽しめます。
懐かしいところでヤマハのHP-1です。ビンテージで鈍重な感じなりやすいこのヘッドホンも十分ドライブしてくれました。
ベイヤーのDT-48です。硬い音を出しやすいヘッドホンですが、さすが真空管アンプ、それもスピーカーをドライブできるアンプだけにうまく低音を出してくれます。
1960年代仕様も価格も最高級であったパイオニアSE-50です。TU-8200との組み合わせでは快い低音を出してくれました。
音のバランスではSONYのCD-900が中でも良かったと思います。ヘッドホンを鳴らすためにTU-8200を用意するのは少し贅沢でしょうか。けっしてそんなことはないと思います。ヘッドフォンオーディオ派の方にはヘッドホンアンプとして一度聴いてほしいアンプだと思います。
聴いたソースはCDは
アナログディスクはダイレクトカッティングシリーズ。CDより広い周波数帯域を持っています。
ヘッドホンオーディオはこちらも参考にしてください。
と言えば豆まき。そして豆を年齢の数だけ食べる・・・さすがにお腹が膨れる。歳はとりたくないものです。
アトレ吉祥寺に長い列ができていました。京樽です。恵方巻を買う方です。東京で騒ぐようになって10年もたっていないように思います。どうも江戸時代にあった風習にあったようですがその後滅びて、1970年代大阪海苔問屋の販売促進行事に復活したのが恵方巻だそうです。
夕食は恵方ちらしでした。
エレキットのTU-8200の組み立てが思った以上かんたんにできてしまったので、注文してあったイヤホンキットの組み立てをしました。
材料はもちろん工具などすべて入っています。
説明はすべて画像入りでNG、OKの例示が解りやすいです。
工作時間は30分ほどでした。
自分で音質チューニングできるのがポイントです。
最初に出た音は質感の薄い音だったのですが、スカスカの素材に変えたらまともな音になってきました。
取り扱い説明書に「別ブランドの真空管を試してみる」とあって同じ型番であってもブランドにより微妙な音の違いがある・・・とあります。その中で6L6の後の表記のGCで、容量的に相当であるかが大切・・・
6L6は1936年RCA社で解説されましたが最初はメタル管でその中も見えない、神秘の真空管(当時ではビーム管という新たな球)でプレート損失は19W、その後ガラス管になり改良され、6L6GCは30Wとなりました。ですから6L6族の中には6L6GB、5881の23Wなどもあります。
問題はTU-8200がどのような設計がされているかなのですが、メーカーはGCとして設計しているから損失の小さい球は使えない・・・と言っているわけです。
さて、自分のところにある6L6族を探してみたところ・・・
結構ありました。
左から、6L6G、6L6GAY、
6L6GC(東芝、GD,TRONAL、タングゾル
6L6GC(Tri、CC:TU-879に付属)、5881、7027、ロシア管2本
近年作られた6L6GCでもいろいろな形状があります。
TU-8200で差し替えられる球はまだたくさんあります。
給料が出たということもあり、年末から年末年始もやっていた仕事もどうにか出せましたので、家族を千年葡萄屋でごちそう、打ち上げをしました。
最近はチキンのお料理がチキンカツからチキンのごぼう巻き、これが美味しい。ソースは酸味のあるトマトソース
サーモンのパイ包みのソースはマッシュルームのクリームソース
お店は休日千円で前菜・スパ・メイン+ドリンクorデザート、バケット食べ放題ということで最近人気でお昼12時も過ぎれば満員、お店の外まで列ができています 。
組み立てで感じたことは、これまで製作力量で結果が分かれた部分への工夫合わせこみがされていることです。たとえば、部品の種類。抵抗は相当定数種類が減らされて部品マウントのかんたんになったことがあります。基板組み合わせによる構造・配線化はより進んでおりこのはめ合わせの順番調整などは設計段階で十分力が入れられているように思います。反面不動作や組み立てのまちがい、改造などで手を入れることにはかなり手間どることになります。また内部構造、電源トランス取りつけを見ても階層構造で複雑です。それだけに工作の注意点としては確実にここの基板を仕上げておくことで、構造部品の半田付けの失敗には初心者は十分な注意が必要です。組み立てマニュアルは熟読し、納得の上の工作が早道です。
本来6L6のシングルアンプであれば部品はこの半分でしょうが、今回注目する自動バイアス回路部分で部品数が増えています。またこの部分で保護回路の検出も行っており、保護はフォトカプラーを利用してB電源を制御しています。自分はTU-8230やTU-8233の回路は見ていないのですが、TU-8300やTU-8100ではマイコンを搭載しての保護制御でしたので、同様を考えていましたがこれは想像がはずれました。自動バイアス回路については固定バイアスが検出抵抗部分電圧の自己バイアスで制御され、その電圧が範囲を超えるとヒステリシスコンパレータが動作、フォトカプラーを制御という動作のようです。
動作切り替えは基板上のジャンパーピン差し替えで、出力トランスにUL用タップ付きとなって実現しています。トランス換装はスペースとの相談ですが、カバーで見えないのであれば、音質に不満があるかでしょうが、大型トランスの内蔵は難しいと思います。
個人的には過去すべてのエレキットでバイアス電流と電源電圧の監視を行っているので機能なしで出力管の差し替えにはやや不満が残ります。
改造のアイデアはいろいろありますが、その前に機能の確認と出力管差し替えの計画など、楽しめるTU-8200だと思います。
差し替え管を考えるだけで楽しくなります。
改造はまずせず、ストレートで試聴をしました。
かんたんに動作は切り替えられないので、メーカーもすすめているUL接続が良いと思います。
自分はTU-8300を改造して以前からUL接続を試していました。
TU-8200を一聴して6L6の良さが出たアンプだと思います。(よくエージングが・・・という方もいますが、エージングで、駄馬が駿馬に化けるとすれば、経験からそれは正常な球とも設計とも思えませし、変わる音の中から傾向・特徴が聞き取れないといのうも問題は残ると思います。 )
すぐれた特性は原石でもその兆候はあり、経験者はそれを見いだせる、自分は先輩たちから 学んでいます。
そんな意味ではTU-8200は付属の6L6でこれからを期待させてくれる(差し替え、改造など)ところがあると思います。
ただ、回路、音質では重要部品である出力トランスなどが支配している部分はあると思います。
製作はかんたんに済みました、レポートはこれからです。
前日にボード1の組み立てをしましたが、仕事を終えて22時を過ぎてから始めましたので、ソケットなどの取りつけを残していました。こうした部品は取りつけを誤ると修正が大変なので、クリアーな頭でと残してあったからです。ということで残りの部品を取り付けました。
次にボード2の組み立て。抵抗などは残りの部品を使うのでボード1の時よりまちがいのないように注意が必要です。
ユニット2は部品は少ないですが、取りつけ方向や浮きに注意で油断なりません。
裏面にソケットがつきます。半田のポイントが多く、熱量をとりますので連続的作業ができるかは半田付の技量と半田ごての熱容量のバランスです。
ユニット6は入力端子類の基板。ミニジャックは面実装型の部品です。
ユニットにユニット6を付けるなど、構造化が進みます。
これでユニットは出来ましたので本体への組み立てです。
端子のユニットと出力トランスをまず取りつけます。
ボリウムのユニットはソケットで挿して背面のコネクタのユニットと接続。これまでのようなワイヤーでの配線がありません。
さらにそのうえに電源トランスが乗ります。電源系の配線だけ別ですがこれも配線ではなくコネクターを挿すだけです。
そしていよいよメインボードが乗ります。これでカバーをかけてねじをしめ、シールやつまみをつければ完成です。
自分は正味で4時間以内でしたが、入門クラスのキットの2倍くらい部品点数はあり、個人は出ると思います。
何のトラブルもなく火入れ、音が出てきました。
試聴などは、また掲載しましょう。
線材配線がないことは ずいぶん作りやすいと思います。反面基板と基板を半田でつなぐところも多いので、初心者は半田コテを熱量で使い分けた方が良いかもしれません。
休み2日をかかけるくらいの慎重な気持ちで がお勧めです。
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