TU-8200挿し換えおすすめ出力管は・・・
まだまだ挿し換え試聴は始まったばかりですが、「おすすめ」は?と結論を急いでいる方もいると思います。消費税アップもあるので今のうちに入手しておきたい・・・
まず代表管でご紹介していなかった管がいくつかあります。
自分は学生時代、1960年代から真空管アンプの自作を始めたので、管の評価はまずオリジナル管(ビンテージ)で行い、その保守用で作られたビンテージ管はどうか・・・というプロセスfで試聴を進めています。現行管は過去の球の置き換えで開発製造されたものですので、当然オリジナル球の特性・音質をめざし、さらに改良されたもののはずだからです。現行管はメーカーなどで種類も多くある場合もあって、オリジナルよりは安いとは言っても慎重に比べたほうが良いと思います。
EL34 マラード(英国)
EL34は欧州出身のメジャーな細身の出力管ですが、日米では6CA7として知られる5極管です。TU-8200の6L6とは動作もピン配置も本来違うのですが、エレキットでは挿し換えできるように別ピン(1ピン)になっている第3グリッド(サプレッサーグリッド)をカソードに回路接続してあります。だからそのまま挿し換えることができる訳です。
この管はマランツの名パワーアンプ8Bなどで使われて有名ですが、業務用アンプの出力管や後期ラックスキットのA3500なども使われています。
60年代の出力管では欧米の球は入手は難しいかったのでミニチュア管の6AR5や6BQ5の上の球としては6L6GCがあり、その上としてはこの6CA7がありました。市場では松下の6CA7が多かったと思います。
試聴してみると、3結でもエネルギー管を失わずしっかり高域まで出てバランスの良い音がします。これまでのエレキットでの挿し換えに比べると自動バイアス回路で十分な電流が流れいます。クラシックからジャズ、ロックまで広いジャンルで受け入れられる音だと思います。3結動作として推薦したい球です。
UL 入力-28dB、1W時歪0.8%、10%歪時8W、DF=4
3結 入力-26dB、1W時歪0.8%、10%歪時7.5W、DF=7
僕らはムラードと言ってました。今雑誌にはマラード書かれています。
さてドイツ テレフンケンの球もありました。こちらのほうが、見た目細身華奢で音色的にはひきしまって平たんな感じがしました。
UL 入力-30dB、1W時歪1.6%、10%歪時7.5W、DF=5
3結 入力-25.5dB、1W時歪01%、10%歪時7.2W、DF=12
TU-8300で挿し換えをやっていますが、試聴評価は結論から言うと同じではありません。そこが楽しみなところでもあります。
なおEL34はご紹介のほか、以下のブランドのものが工房にあります
松下6CA7(ビンテージ)、ムラード(現行ロシア製)、JJ、テスラ、TORONAL、エレハモ、エレハモ6CA7EH、Tri
これらも試聴して行くことにしましょう。
EL34/6CA7各種です。
現行管は価格も安く入手性も良いので、試しにという方に良いと思います。
本日試聴した紹介したビンテージ管の1/5~1/10の価格と思います。
さて新旧各社音質差はあるのでしょうか。
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初めましてタカセと申します。
6v6も定格電力内で差し替え可能でしょうか、ご教示お願いします。
投稿: Takase | 2022年7月 3日 (日) 11時23分
>Takaseさん
>
>初めましてタカセと申します。
>6v6も定格電力内で差し替え可能でしょうか、ご教示お願いします。
ご閲覧、ご質問ありがとうございます。ご返事が遅くなりました。
実際にエレハモの6V6を挿してみました。
プレート電圧は270Vくらいで、心配したSG電圧もプレート電流が流れると
電源電圧が降下して最大規格の285V以内に入るようです。
自動バイアス回路の動作ですが
電流値は6L6 の8割くらいと、少し大きめで最適動作にはなって
いない感じがします。プレート損失ではぎりぎりでしょうか。
最近のエレキットでは自動バイアスに設定切替えがあるのは
このあたりなのかもしれません。
今回他社の6V6や、歪率測定までは時間の関係でやっていません。
記憶が定かではないのですが、TU-8200で6V6やっていないのは
前実験をやった結果だったのか
その後、6V6用のTU-8150が出ていますね。
投稿: mtomisan;初恋天使 | 2022年7月 5日 (火) 04時39分
色々とご教示頂きありがとうございました。それにしても球の聞き比べ楽しく拝見させて頂きました。又続きがありましたら宜しくお願い致します。
投稿: タカセ | 2022年7月 5日 (火) 20時15分