TU-8200 出力管を差し替える KT-99A
KT-88を超える超KT-88族の試聴の続きです。
KT-99A
1990年代に出された大塚さんの本に掲載されてはいますが、情報は少ない球です。
旧ユーゴスラビアで生産されたらしく、パッケージもプラスチックの筒に入っていて目を引きます。
自分も2000年ころだったでしょうか今はなき秋葉原のはずれの販売店の棚の隅に見つけたことを今でも思い出します。
球の壁には特性が手書きされているなど、まず他ではなかなか見ることのないところでしょう。
球は細く、ベースから伸びて、トップがミニチュア管のように封じられてとても変わったデザインです。
細みなので虚弱かと言えばそうではなく、KT-88に比べプレート耐圧、プレート損失、SG損失とも少しですが上回っています。
UL接続で試聴。低域~中域まで大変分離がよく、音が立っていますがバランスが良く、自然にかつしっかり音楽が鳴る、好感が持てます。
KT-88とはまた別のものと思います。
UL接続では出力は7.9W(歪10%)、1Wで0.9%、TU-8200の自動バイアスでもバイアス電流が82mAとなっており、EHのKT-90とほぼ相似で、外観から見る内部構造の類似から見ても相関がありそうです。
GAのKT-99Aは今では入手は難しいので、音質はGAの方が上と感ずるのですが、入手性からはEHのKT-90は貴重な存在のように思います。
今はなかなか見ることのできない8045G(70年代中期NECとLUXの開発)の保守用と思われる球が90年代GAで作られたことがあるようですが、記事など見るとこのKT-99Aを内部3結としたものと言われています。
(大塚久氏「オーディオ真空管」誠文堂新光社1996年 左オリジナル、右GA製)
となると、KT-99Aの3結の音を聴いてみたい、ULとの音質の違いはということになってきます。
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