無料ブログはココログ

« TU-8200 出力管を差替える EL34/6CA7/KT-77前篇 | トップページ | TU-8200 出力管を差替えるKT-88/現行管 »

2014年4月13日 (日)

TU-8200 出力管を差替える EL34/6CA7/KT-77後篇 現行管試聴

EL34は現行管として出しているメーカー(ブランド)も多く、また価格も比較的安価で、
構造的にも他にビーム管が多い中、5極管であり、出力も小さくなく、音質的にも
バランスの良いものなので、差替えの有力候補として上げることができます。

この真空管は高出力が得られ使い易いだけでなく、3結時の音質も評価されており、
大出力の傍熱3極管、50CA10などが代表格となった以後発売されたラックスのA-3500(キット)
の出力管としても知られています。(このキットは別真空管で組み立てることもできた)

EH(エレハモ) EL-34

 

細い管型、緑色ロゴです。クラシックには奥行き感が有り、ジャンルを問わずライブ感があります。
シンバルは軽目細めですが余韻はきれいに伸びます。低音も軽めですがボン付き、
弦は悲しいような響きを持っています。

R0037696

UL -30dB入力 1.9%(1W) 7.6W(10%) DF=3
3結 -26.5dB入力 1.7%(1W)  4.8W(10%) DF=6

EH(エレハモ) 6CA7

R0037699

太い管型、内部は構造も原型とは全く違います。

金管楽器はひっかる音域がありますが全体としては音が前に出て面白いと思います。
レンジも広く、中域もはりがあって、低域には力があります。JAZZやロックでは
ダイナミックでシンバルの響きも伸びて、リズム系は音が立って、サウンドには広がりがあって充実感があります。
特性は変わらないようですが6CA7/EL34の本来の音は違うように思います。
しかし形態も含め面白い球だと思います。

R0037698

UL -30dB入力 1.7%(1W) 7.4W(10%) DF=3.5
3結 -26.5dB入力 1.5%(1W)  5W(10%) DF=6

R0037704

太管、細管の比較。内部構造も違っています。

Tri EL34

R0037701

やや太め、Triらしくしっかりした作りです。ロゴは高熱ではがれ(解け)やすいの注意です。
低域はドン付きますが出て豊に響きます。ロックのギターは鮮烈で、音全体にはライブ感があります。
表現はややオーバーな感じもしますがギター音などはっぴったりで音楽的には良くバランスするとおもいます。

R0037700

UL -31dB入力 2.3%(1W) 7.2W(10%) DF=2.5
3結 -26.5dB入力 2.5%(1W)  4.3W(10%) DF=5

TRONAL EL34

R0037713

細い管型。
付帯音があって、ピアノはひたひたと鳴ります。低音はボン付き太く、シンバルは分離して聞こえ、
ダイナミックさはあります。

R0037712

UL -31dB入力 1.9%(1W) 7.3W(10%) DF=2.5
3結 -27dB入力 1.7%(1W)  4.5W(10%) DF=5

テスラ EL34

R0037703

細い管型で頭部が丸いです。
金管が綺麗でふっくら低音は豊ながらぼんつく。弦楽器が引っ込み、独特のサウンド、
ギターは熱く、シンバルはアタック感がやや強い。

R0037702

UL -31dB入力 1.3%(1W) 8W(10%) DF=3.2
3結 -26.5dB入力 1%(1W)  4.6W(10%) DF=5

JJ KT-77

R0037707

EL34細管に類似ですが内部構造は若干違うように見えます。
音質はEL34と若干違うようで
高域は生まめかしく、弦は少しつぶれかげんですがピアノは自然、シンバルはさわやかです。

R0037705

UL -31dB入力 0.2%(1W) 7.6W(10%) DF=4
3結 -26dB入力 0.3%(1W)  4.4W(10%) DF=6

R0037708

現行管の比較、Tri、TRONAL、TESLA、右はJJのKT-77 。

このEL34族を総括すれば、TU-8200の挿し換え管としてはお勧めで、付属の6L6GCとは違ったところで押しの利く球でもあります。

できればビンテージのEL-34をと言いたいところですが高価で入手難と思います。現行管の中での選択は好みやジャンルもあると思いますが、無難にこなす球であると思います。

現行管を個人的偏見でセレクトすると順不同、音のバラエティーも考えて上げれば

マラード、Tri、EH6CA7(太管)、KT-77

となります。KT-88に手を出す方はあえてEH太管はいらないかもしれません。

EL-34はデータで解るようにDFが比較的低いようで組み合わせるスピーカーにより音質が変わり評価は変わります。また逆にスピーカーによっては管の違いがあまり解らないということもあることも頭に入れておくとよいと思います。

« TU-8200 出力管を差替える EL34/6CA7/KT-77前篇 | トップページ | TU-8200 出力管を差替えるKT-88/現行管 »

オーディオ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« TU-8200 出力管を差替える EL34/6CA7/KT-77前篇 | トップページ | TU-8200 出力管を差替えるKT-88/現行管 »

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック

ウェブページ