TU-8200 出力管を差替える EL34/6CA7/KT-77前篇
すでに著名管や3結で試聴したところですが現行管までを試聴します。
EL34はヨーロッパ起源の5極管で真空管アンプの隆盛期(1950-1970)には高出力業務系アンプの出力段に多様されています。特にマランツのパワーアンプで多く採用され、#8Bなどは特に有名です。ヨーロッパ系5極管の最終型と呼ばれるくらい条件の揃った真空管とするむきもあります。
米国で相当するのが6CA7で、国内では松下が生産しました。KT-77はKTシリーズとして出されたものです。
この真空管が使われたアンプは多かったので現行管も各社から発売されています。
まずビンテージ系から
松下 6CA7
クラシックはダイナミックでバランスも良く、弦楽器は3結が良かったです。
JAZZでは低域に力が有り、シンバルもさわやかで楽しめます。ピアノもうるさくならない、透明感があって、ギターもクリアです
UL -30dB入力 2%(1W) 7.1W(10%) DF=2.3
3結 -28dB入力 1.8%(1W) 4.2W(10%)DF=4.5
TELEHUNKEN EL34
金管の響きに色がつく、弦楽器音に陰りがある。ピアノの響きが良く、低域が膨らむ。
リズム帯は細かく、ダイナミックな音。Eギター音は伸び、アコギは控え目。
UL -31dB入力 2.3%(1W) 7.1W(10%) DF=1.9
3結 -27.5dB入力 2.2%(1W) 4.3W(10%) DF=3.2
Mullard EL34 ビンテージ
すがすがしくバランスも良く、ダイナミック。JAZZでは低域、ピアノ音がしっかりしている。
シンバルの響きは伸びる。低域はボンボンで響きは豊だが音としては奥行きがあり質は高い。
UL -32dB入力 1.5%(1W) 7.8W(10%) DF=1.6
3結 -28dB入力 1%(1W) 4.5W(10%) DF=3.2
オリジナル系。左から松下、マラード、テレフンケン。
さて現行管はの音質はどうでしょうか
Mullard EL34 現行ロシア製
全体にソフトでバランス良く、弦などにツヤがある。低域に膨らみがある。
ピアノ音はしっかりしていて、シンバルは細かくさわやか、ギター音は伸びある。
UL -31dB入力 1.6%(1W) 7.5W(10%) DF=2.1
3結 -27dB入力 1.1%(1W) 4.6W(10%) DF=4
ということでビンテージと現行では共通点もあるようですが違いもあります。
左がオリジナルでやや太い。右現行管でロシア製。
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