60年代からのオーディオ 話題のパイオニア
パイオニアのDJ機器話題・・・最近はいろいろなニュースがあります。
ここでは昔のパイオニア・コンポラインナップの広告のお話
コンポ人気が始まった頃。パイオニアは各パーツで松竹梅そろっていました。このころの御三家、トリオ・山水・パイオニアでは一番バランスがとれていたのがパイオニアかもしれません。
トリオは高周波パーツ・通信機・測定機のメーカーということもあってチューナーに断然の人気がありましたがまだFMは実験放送、デッキもオープンの時代で、LPレコードが高価で買えないがらまだ留守録までしてのエアチェック時代ではありませんでした。チューナーとアンプがいっしょになった総合アンプ、デザインを揃えてでは人気はありましたが。トリオはプレーヤではベルト・アイドラという変わった構造のものを出しましたが使用した長岡鉄男さんによれば両方の良いとこどりは両方の欠点もあるとも言ってます。
サンスイはトランスメーカーで黒いアンプ、人気のスピーカーはありましたが、丸型ダイアルの異寸のチューナーでアンプとのデザイン相性で損をしていました。
その点でパイオニアはスピーカーユニットメーカー、機構パーツにすぐれ、プレーヤは断然の人気、アンプも人気であったので1社コンポなら一番問題の少ない会社でもあった訳です。確かにアンプに関しては回路技術もありますが、汎用部品で構成できるアイテムだけに、各社参入しやすいカテゴリーで各社が腕をふるいやすいところもありました。総合アンプではトリオかパイオニア、というのが当時の人気であったと思います。
ですからこの1社コンポの広告はまさにそのあたりを受けたものでけっしてメーカーエゴの広告でもなかった・・・と思います。
長岡鉄男さんが当時のコンポを回想して、チューナーはトリオ、プレーヤーはパイオニア、スピーカーはサンスイ、アンプはラックス、デッキはソニーで決まりの時代であったとも著書で言っていたと思います。
それよりここで総合アンプを選択するか、来るべきFM時代(70年代)に向けてアンプ・チューナーは別にするかという選択があって、そこではチューナーじゃパイオニアよりトリオを選択したいユーザー心から各社コンポへ流れる道があったと思います。
個人的にはチューナーにデザインを合わせアンプはラックスのかわりにトリオ、デッキはソニーではなくティアックを選択した自分はまさに長岡さんの言うメーカー選択にほぼ近くだったのですが、この時点で御三家を外し、アンプをラックスで選択できるのはかなりのマニアで、入門者には簡単ではなかった・・・でもあの時ラックスを選べば、もっと深いオーディオの世界が広がったのか・・
オーディオ製品の選択組み合わせはまさに深遠なるマニアの世界、オーディオ遍歴の長い道のりそのもので、そこから得る音への追求は単なる機器所有を越えた、音への考え方そのものになって行く訳です。
さて、コンポの拡大は広告からはトリオ・パイオニア・山水もデッキをやったころでした。
それぞれ特徴的なデザインがありました・・・各社デッキ篇につづく
こう書き始めると、脳内モルヒネの分泌か、体調復帰の兆しが見えてくる感じがします。
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