60年代からのオーディオ トーンアーム
ステレオパーツの中で、デジタル時代には無縁になったものの1つだけれど、当時もカートリッジのように交換は容易でなく、モーターのように性能の数値化も簡単でない、いま1つ人気ないアイテムだったと思います。決めて取りつけてしまえばそれを使うこととなり、一方でかかけるたびに手にする。当時のトーンアームはまだリニアトラッキング前の製品であったので、トラキングエラーなど非理想の部分があって何かしらの問題点を持つ一方、しっかりしてどっしりと動かない方が良いのか感度が高くよく動くのが良いのかという最も基本的な疑問も出るものでもありました。
あの長岡鉄男先生はトーンアームに関してはシンプルで壊れないものが良いとしていますし、江川先生も機能ばかり多くても素人には調整して最適に使うのは至難の業、それにそんなものはデザインも悪い・・・など言っていたと思います。自分はそんな中で選んだのがテクニカのAT-1501とグレースのF-860Gでした。前者は放送局でも使用されて、つい最近も近年後継改良品を当時の10倍の価格で見ました。もちろんビンテージ品で高いのではありません。機能はキャンセラーなど何もついていないシンプルなもの。後者は細パイプを使ったロングアームでトラッキングエラーの少ない、ハイコンプライアンスタイプと言いましょうか。自分のプレーヤは3本目が取りつけられる構成で、お金ができたらいつかFRかSMEをと思っているうちにデジタルの時代を迎えそのままになっています。
カートリッジは国内外著名なものが25本はあるでしょうか。
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