エレキット TU-HP02 レビュー クラシック編 3極管サウンド
ディスクリート構成、3極管特性シミュレートしたということでいろいろな音楽ジャンルのソースで聴いてみましょう。プレーヤ、ヘッドホンなどの条件は昨日と変えていません。
アンプやスピーカの製作試聴用に音質評価がしやすい曲群をプレイリストにして、常用していますのでそれを利用することにします。これまで具体曲まで記載することはなかったのですがいずれも聴き易い曲ですので、これを機会に参考まで。
●クラシック編
Hi-Res CLASSCから
1)ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」 - 第4楽章
96.0kHz/24bit ボルティモア交響楽団/マリン・オールソップ(指揮)
2)メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 - 第1楽章
96.0kHz/24bit 楊天堝(ヴァイオリン)/シンフォニア・フィンランディア・ユバスキュラ/パトリック・ガロワ(指揮)
3)ムソルグスキー: 展覧会の絵(ブレイナーによる管弦楽編) - IX. 鶏の足の上に建つ小屋(バーバ・ヤーガ)~キエフの大門
96.0kHz/24bit ニュージーランド交響楽団/ピーター・ブレイナー(指揮)
それぞれに聴きどころがあります。もちろん音楽全体として印象もありますが、金管楽器や弦楽器固有の音やバランスなど・・。
TU-HP02の場合、弦や管の立ちあがりや響きがどう出るかという興味が湧くと思います。ハイレゾの音源ですが別に硬くもありませんし、自然な響き。洋楽の第一印象で聴いたふっくらした感じは同様でしっかり弦の細かさや、金管の響きも自然な感じに聞こえます。ヘッドホンにありがちな耳元のそこでちりちり鳴っている感じはありません。
真空管サウンドというと「刺激のない暖かい音」という印象があるようですが、真空管の音も実際は様々です。真空管に馴染みもなくとも、そんな印象に納得され場合が多いことは不思議ですが、帯域が狭く歪が多いという印象がそんな固定観念をつくるのでしょうか。これは単なる周波数特性の歪の数値的な問題ではないと思います。
TUシリーズを長年出しているエレキットではそのあたりは十分承知で、真空管の中でも3極管に注目しています。自分のホームページをご覧になった方は、オーディオの発展の中でアンプが真空管からトランジスタに変わって行く1960年代に、真空管アンプでも3極管のアンプが好まれていたことを紹介した記事をご覧いただいたかと思います。音楽ソースの中でもクラシックはそのあたりの違いが良く解るところと思います。
TU-HP02でそのあたりを聴いてみると3極管そのものの音とは言いませんが、傾向・方向としてはぎすぎすした刺激的な多極管よりは真空管サウンドで言えば3極管に近いのかもしれません。
TUシリーズにはTU8200という真空管アンプは3極管接続、5極管接続を切り替えられるアンプがあって、違いを聴くことができます。
3極管サウンドはクラシック音楽にもマッチングは良いように思います。
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