3極管アンプが好まれた理由考
いまとなっては好みの音がする・・・というのが最大の理由のように思いますが・・・
NF技術の発展していなかった戦前~1950年代では裸特性のすぐれた3極管が音の良いアンプとしては優勢でしたが、その分、不経済なアンプでもあって、トランジスタアンプ時代を迎えても3極管の持つ魅力があった訳です。
回路技術の進んでいなかった頃は使用部品、真空管の特色性能が音質に大きな影響を与えていたところがあります。NFの弊害はすでに「厚化粧」のたとえにあるように認識されているところで、デバイスが音質に与える影響は何も昔の話ではなく、同じ3極管でも音質差が大きい・・・これは今から50年前、浅野勇氏が書いておられているところでもあります。
同じ3極管でも効率の良いものは良い音がしない・・今では音の良いとされる2A3でさえ。登場時には旧型の45の方が良いという意見もあった・・・
確かにラックスのアンプで著名な50C-A10や6R-A8でさえ、純粋な3極管や直熱3極管に比べられて3極管の魅力はないと著書で浅野勇氏は言っています。
選択は自分の耳で選ぶにしても、真空管と簡単にくくれないように、3極管と簡単にくくるのも難しいと思います。
真空管サウンドが良いという方は是非そのあたりに触れるアプローチとしていろいろな球とふれるチャンスに挑戦されることは良い音の追及、そこから生まれる音楽の楽しみに幅や深さが広がると思います。
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