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2016年11月26日 (土)

エレキットTU-8340とプッシュプルアンプキットの思い出

以前ある時代はアマチュアの実用真空管アンプはプッシュプル(PP)の構成でした。ですからキットもPP。ラックスキットの発足が1971年となっていて有名なキットで人気のあったA2500は6R-A8のPPです。この球はSQ38D(S)でも使用されていました。

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ロングランしたのはその上のクラスA3500は6CA7のPPで、出力管の接続はULと3結が作り分けることができて1981年のカタログにも掲載されています。

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出力管の換装については広告や記事で6L6などについて触れられていたと思いますが、50C-A10でのオプションが販売されていた時期もあったと思います。1972年頃が初出で価格は59800とかだったので、価格は上がっていったことになります。

この時期以降のキットにはA3550やA3600、A3000など最後のオーディオ用出力管とも言われた8045Gが使われました。

高名なSQ38Fのメイン部をパワーアンプとしたMQ60のキット化したKMQは当然50C-A10のPPですがこれも人気がありました。KMQシリーズにはラックスキットが出来る以前からあったトランス+ケースのキット化で6L6GCや6R-A8のPPとして当時僕ら少年にも製作の便宜性と格好良さで憧れでした。ないのは入手できない資金だけであって1960年代の貨幣価値から考えて子供には無理な話だったと思います。

このトランス+ケースは後のA3700につながるところです。

R1052000

出力トランスは出力管と回路構成で変わるので、ユーザーセレクトとなるもので、マニュアルでは6CA7、8045G、KT-88のPPに合わせ、各シングル、2A3もマニュアルには紹介されています。

エレキットTU-8300ではトランスの換装までを考慮したものでしたが、当時まだ入手できたTANGO系のトランスも廃業からなくなり、今ではいろいろな意味で出力トランス製品の世代が変わっています。(過去からみてもラックス・山水の時代→TANGO(新旧)の時代→)

真空管アンプ時代後期には30W以上の大出力を求める流れと、3極管・3極接続に音質追及(この場合10W~18W)があって、50C-A10や8045GのPPで両者を実現するところもあった訳です。

なお時期によりこのほか、ダイナコなどの海外製のアンプキットもあったと思います。

あこがれであった300Bの入手性もよくなったこともありますが、小出力ながらシングルアンプも見直され、5万円前後の多極管シングルアンプキット、10万円どまりの2A3などのシングルアンプキットだけでなく、エレキットにも出力性能も実用的なプッシュプルアンプ登場ですが、大型基板の採用やトランスシャーシの2階建て構造など、古典的アンプ構造とは違うところは製作改造では大きな変化です。

サンバレーのキットでは以前から6、7万円くらいのPPアンプもあって、10万円越えでTU-8340と比較すべきアンプもあるところは面白いところ、迷うところだと思います。

なお各出力管の外観や特色など「真空管の宝箱」もご参考に

http://mtomisan.my.coocan.jp/page058.html

両者はキット屋さんのブログでも比較もされています。

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