ローランド創業者 梯郁太郎さんご逝去
3日の朝日の夕刊に続き、4日朝刊にも訃報が掲載され、知りました。
そんなこともあって、ブログの更新はここしばらく止まっておりました。
Rolandを創設し、MIDIやグラミー賞、著名な演奏家が楽器を使用したこと、数々の輝かしい偉業、このブログをご覧の皆さんもご存じの方が多いと思います。
梯さんは自分にとって恩人でして、いろいろな思い出が蘇ってきます。
自分が開発時代は社長をされていて、毎朝のように無理難題の電話がかかってきたことを思い出します。
それ以前につとめていた会社の楽器事業が廃業して、採用していただいたことが始りで
楽器だけでなく、現在につながる映像の仕事をやらせていただいた、まさに恩人です。
そんな訳で仕事ではここには書ききれない沢山の思い出があります。
余談ですが
ご自身で運転する車に乗せていただいたことがあって(御遠慮したのですが無理やり乗せられ)、その時の鉄道模型の話が懐かしく思い出されます。
戦前、中学生時代に鉄道模型車両をご自身で設計・製作されて、
相当の自作コレクションをお持ちだったようですが、空襲で全て焼かれ、それから全くやっていない、それをどこから聞いたのか鉄道模型をプレゼントしてくれる人が何人もいたりすると苦笑されながら話されました。
執着するだけでなく、思いきれる方なんだとその時、思いました。
お会いするときまって、最近は鉄道模型はやっているの?と聞かれ、関連会社でやっている模型関係の製品が進んでいるからいじってみて、そんな声掛けして下さる方でした。
昨年亡くなった鉄道模型KATO(関水金属)の創業者で知られる加藤祐治さんとは20年ほど前にお会いして2時間以上お話聞かせてただいたことがありましたが
業種は違ってもグローバルで独創的なものづくりの姿勢、果てしない情熱語られるところが
梯さんと重なった思い出があります。梯さんは機械モノ好き方だけにもし鉄道模型に打ち込んだらどんなだっただろうと思います。
梯さんは永遠の旅にたたれましたが、残されたものは多く、広く音楽に人々のこころに、
ものづくりにと、いまもまたこれからも生きて、いろいろなものが生まれて行くように思います。
ご冥福をお祈りするのはもちろんのことなのですが・・
「ところで君はこれからどうするんか?」と言われているような気がしてならず
丁度月刊DV-7研究制作中で、それを止めて考えていたところです。
梯さんの大切にされた映像製品が編集機DV-7だったからです。
「君が映像製品をやるんだ・・」と言われたのはまだ会社にその兆しも全くなかった30年前、
本来の専門でもなく電子楽器をやるために転職したはずでしたが、その頃は
アマチュアとしてビデオをやっていて、映像の電子回路も少し判ると言った程度でした。
それから、いろいろありましたが、3年前退職するまで、会社の中ではおかげさまで一番古くから一貫して映像製品関係をやらせて頂いたこと、それには間違いはありません。
しかし、梯さんが夢描いたものにどこまで近づき貢献できたのかは、今となっては判りません。
考えてみると
自分が会社を辞めたことで、個人として今できることを、使命としてやって行くことが
お世話になった恩返しなのかと思います。また、それができることも感謝しなければなりません。
本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
制作中の月刊DV-7には、ご愛用の皆さんへ「お知らせ」を入れさせていただくことにしました。
製品発表イベントやビデオフェスティバルではDV-7ご愛用者の方々にお話しをしていただいたことが度々ありましたので。
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