エフェクタームービー制作3~コーラス/トレモロ
いわゆるロータリーエフェクトです。2015年8月号の特集のステレオ・コーラスで、トラ技キット版のコーラスにより電源電圧9Vとしています。この回路はもともとメーカー時代、海外のショー向けに電子ロータリーを開発したものですがそれが製品としては「お蔵入り」して、その簡易版を電子キーボードに入れるため電源を+7Vとして製品量産した回路がもとです。今では+7Vのレギュレータにめぐり合うことはまずないですし、当時のようにC-MOSや汎用ロジックのインターフェースを簡略化してやる必要もないので、電源電圧を一般的な9Vとしました。確か西武球場に入れた3台しか作らなかった電子オルガンにも入った回路もこれの流れだったと思います。メーカーに入った最初の仕事はジャズオルガン音色のキークリックを入れるもので、2カ月ほどで試作・基板設計・改造組み込み、その後の仕事が電子ロータリーエフェクトの試作開発でした。海外のショーは3月だったと思うのでこれも3カ月ほどの仕事だったと思います。量産化はOEM版のキーボードが先になって、OEMもとの海外エンジニアのトップが来て音評価をし、要望を目の前で修正した記憶が残っています。OEMだけに変更は絶対的でしたが、音の追い込みは片言の英語と見よう見まねでやった思い出があります。この回路は150万円ほどした最後のシステム電子オルガンに搭載されて終わりとなりました。それから30年、BBDの入手が再び可能となり、エフェクターに仕様設計変更して特集3章と出版社キットとして進化生まれ変わりました。
そんなことを思い出しつつ、2分ほどのムービーの中で動作確認できる映像表現を工夫しつつ収録編集を行いました。ロータリーモードとマニュアルモード、モノラルとステレオで2分×2本のムービーが1日で出来あがりました。
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