エフェクタームービー制作9~ボコーダー
どう見せたら判り易いか、考えると編集は凝ったものになります。尺は1分ほどですが、タイムラインは結構手の混んだものになります。
日頃からやっている編集力を問われる感じですが、また醍醐味もあります。
タイムラインもかなり複雑な編集ですが尺は1分になりました
このボコーダーは特集に掲載したものですが、大規模になりがちな回路をどこまで簡略化できるかに挑戦したものです。原型は1980年頃にやったものです。精度を上げようとしても努力ほど効果が小さいことに気付いていた当時、逆転の発想でした。ボコーダらしさをどこまでスケールダウンできるかでした。同じ回路の繰り返しになるので、回路数と1回路の簡略化です。当時ハーフラックが流行ったこともあり、その小ささにボコーダが入らないかというのがありました。ボコーダではキャリアとなる楽器音に十分な量と広い帯域の高調波が含まれていないと十分な効果が得られないという課題があって、そのためにホワイトノイズを混合し、それでも足りないところは入力ボイスから子音成分を混入させるといういわば「ズル」なのですが、このあたりの力を借りた機能を搭載しています。細かい表現の前にダイナミックスが印象を決めているところもあります。分析フィルタの数を減らし、効果の大きそうな帯域をフォーカス、分析帯域特性も簡単なものにして回路規模を縮小しています。ということで画像のようなコンパクトなラックエフェクタとなりました。下段は同サイズのフェイザー上は5ch入力のミキサーです。最下段がこのラック用の電源で、コネクターやカードでの脱着ではなく、背面のターミナル接続です。実験拡張の便利さを考えました。
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