偶然でしたがオークションにレコードを見つけました。昔、日立/コロンビアにそんな製品があってそのためのサンプルレコード、そんなものがあったことを今になって知りました。このレコードに装置の売りも出ています。当時としてはまるで魔法の装置。今なら歌手を変えてしまうアプリなのでしょうが、当時は既成のレコードから歌手の声を抜き、自分で歌って挿し替える、つまりカラオケソース生成装置だったのです。説明にはどこにもカラオケの文字もなく、まだカラオケという言葉も一般的でなかった時代、収録曲でもそんな時期と思います。FM放送番組のサウンドインナウで歌手の声抜きのマイナスワンを録音していた頃、当時高校生であった自分は電子製作はできてもまだ設計は出来ないので、オーディオのチャンネルフィルターで中音を抜けば、などと試作をしていました。キャンセル原理は位相差で、センターボーカルを抜くのが正解で我流は失敗でしたが、オーディオ電子技術力は延ばすことができました。このレコードを解析しましたが特別なしかけ特にないセンターボーカルのレコード、ありがちなボーカル残響が残ります。編集機DV-7HDで取り込んで解析、R-mixでカラオケを作ってみました。ボーカルキャンセルの原理が解って、回路設計自作機器を作ったのは1970年代末でした。
本日は8月8日ということで、ヒップホップ・カルチャーに影響を与えたリズムマシン「TR-808」をお祝いする #808day です。このリズムマシンを開発した菊本忠男さんは昨年から今年にかけNHKのTVに複数回出てTR-808の話をしています。私は10年ほど菊本さんの直属の部下で製品や開発をまとめたこともあって昨年上京された際に食事の誘われ、懐かしい話をしました。技術者にとっては偉業と思いますが誇ることもないのが菊本さんらしいです。作ったものをミュージシャンが使って現在があるということなのでしょう。ただそうしたものを作ったからこそなのですが。TR808の音を出す仕組みは楽器的なのです。アナロ グ時代の楽器設計は職人芸でして、理解できる人は限られるかもしれません。
当初あった書籍が抜きで週末価格が安くなったので買ってみました。組立は半田付けなしで可能です。基板割がありガラス繊維がチクチクすることが注意点。これは楽器、オーディオ用のオシロ4chまで表示、オシレータ2出力そしてFFTも出来ます。オーディオ帯域ですが使い易いようにカスタマイズされています。しかし活用にはオシロの基本や回路動作、見え方見せ方が解って活用できるというものでしょう。逆に知っているものとしては、ここはどうなっている?という疑問も出てきて確認してなるほど。もちろん何か表示して楽しいでは専門知識はほぼ不要ですが勿体ない感じ、そこから分ることが沢山あって学べる、確認できると思います。リードアウト機能はないので、電子テスターと組み合わせればキット製作や自作の火入れの友となります。
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